大型の本棚やテレビボードは収納力が高く、部屋の印象まで変えてくれる魅力があります。
一方で、賃貸では「壁を傷つけたくない」「地震対策もしなければ」という悩みを抱えやすいものです。
私の実家(持ち家)でも大型家具の固定方法を見直したことで、安全性と見た目のバランスが取りやすくなりました。
その中で感じたのは、賃貸だからといって大型家具を諦める必要はないということ。
壁を傷つけにくい固定グッズを上手に選べば、安全性と見た目の両立は十分に目指せます。
賃貸で大型家具・本棚を置くとき「壁の傷」と「地震対策」はどうする?
大型家具は倒れたときの危険性が大きいため、地震への備えは欠かせません。
しかし、ネジやL字金具を使って壁に固定するとなると、賃貸では退去時の原状回復が気になります。
「地震対策はしたいけれど、できるだけ壁は傷つけたくない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
背の高い本棚ほど転倒対策が重要になる
高さ180cmを超えるハイタイプ本棚は、収納量が増えるほど重心が高くなり、地震の揺れで前方へ倒れる危険性も高まります。とはいえ、壁に大きな穴を開けて固定する方法は、賃貸では選びにくいものです。
そのため、壁に穴を開けない方法や、傷をできるだけ抑えられる方法から検討するのが現実的です。
壁に穴を開けずに使える転倒防止グッズもある
最近は、突っ張り式や家具の下に設置するストッパーなど、壁に穴を開けずに使える転倒防止グッズも販売されています。
一方で、「極細ピン(隠し釘)なら賃貸でも問題ないの?」と気になる方もいるでしょう。以前、私もホームセンターで販売されている金具を使い、「隠し釘なら賃貸でも大丈夫」という内容をテレビ番組で見かけたことがあります。
ミホしかし、私はこの方法をおすすめしていません。
どれだけ細い針でも、壁に打ち込めば穴が開くことに変わりはないからです。抜くときに壁紙を傷めたり、うまく抜けなかったりすれば、退去時に補修費用が発生する可能性もあります。
賃貸で固定グッズを選ぶときは、「穴が小さいから大丈夫」と判断するのではなく、メーカーが賃貸での使用を想定しているか、取り外したあとの原状回復がしやすい構造なのかまで確認しておくことが大切です。
壁を傷つけずに使える家具固定グッズの種類と選び方

家具の転倒対策には、突っ張り棒やストッパーなど、壁に穴を開けずに使えるものがあります。それぞれ設置方法や向いている家具が異なるため、メリット・デメリットを確認して選びましょう。
定番で強力な「突っ張り棒(ポール式)」
耐震性を重視するなら、突っ張り棒は有力候補です。
壁に穴を開ける必要がなく、固定ベルトやL字金具のようにネジで固定する作業もないため、賃貸でも取り入れやすい方法です。
工具を使った取り付けが苦手な方や、一人暮らしの女性、高齢者でも比較的設置しやすいのがメリットです。一方で、L字金具などと比べると製品によっては価格が高くなることがあります。また、突っ張り棒は取り付ける位置も重要です。家具の奥側に設置するなど、製品で指定された位置や方法を守らなければ、本来の効果を十分に発揮できない可能性があります。
天井の強度や材質によっては使用できない場合があり、設置すると本棚の天板を収納スペースとして使いにくくなる点もデメリットです。購入前に対応する家具の高さや重量、天井の状態、取り付け方法まで確認しておきましょう。
見た目すっきり「揺れ防止マット・ストッパー」
家具の下にストッパーや滑り止めマットを敷く方法なら、壁に穴を開けずに取り入れられます。見た目を大きく変えにくく、賃貸でも使いやすい方法です。
内閣府の防災情報では、ストッパー式器具の代わりに、折り畳んだ新聞紙などを家具の手前側に敷き、家具を壁側へ少し傾斜させる方法も紹介されています。
さらに、家具と天井の隙間を段ボール箱などで埋める方法と組み合わせる「合わせ技」も紹介されています。壁に穴を開ける方法を選びにくい場合は、このように家具の上下で対策を組み合わせる方法も検討してみてください。
天板に段ボール箱を置く方法
家具と天井の隙間が小さい場合は、その隙間を段ボール箱などで埋める方法もあります。内閣府の防災情報でも、家具を壁側へ傾斜させる方法と組み合わせる「合わせ技」の一つとして紹介されています。
ダンボール箱を家具と天井との間に詰め込みます(空箱でもよい)。隙間は完全になくならなくても、2、3センチ程度であれば問題ありません。上部には新聞紙などを、下部には滑り止めマットを敷き、ほぼ隙間が無くなれば大丈夫です。見た目は多少不細工ですが、これならほとんどお金を掛けずに、一定の効果が得られます。
内閣府「防災情報のページ」
私も家具上部の隙間に収納用の段ボール箱を置いています。軽い物の収納にも使えるため、収納スペースを確保しながら転倒対策を取り入れられる点は便利だと感じています。
ただし、家具と天井の間に大きな隙間がある場合など、設置状況によってはこの方法が適さないこともあります。家具や部屋の状態に合わせて、突っ張り棒などほかの転倒防止器具も検討してください。
【実体験】耐震グッズは価格だけで選ばない

価格だけを見ると100均商品は魅力ですが、家具の大きさによって選び方を変えるようになりました。
手軽に試せる100均の耐震マット
100円ショップでも耐震ジェルは販売されていますが、使用できる物や対応重量、設置面の材質などは製品によって異なります。価格だけで判断せず、パッケージに記載された用途や使用条件を確認して選ぶことが大切です。
ですが、私は100円ショップの耐震ジェルの大型家具への使用はおすすめしていません。
木製家具や樹脂ボードでは、接着面が変色したり、跡が残ったりする可能性があるためです。
ミホ上の画像は私の自宅で撮影した本棚です。
少し分かりにくいですが、ジェルを貼っていた部分には変色した跡が残っています。
私なら、耐震ジェルはタイルやガラスなど、接着面との相性が良い場所で使うようにしています。
大型の本棚やテレビボードには、家具専用の耐震器具や突っ張り式など、用途に合った製品を選ぶほうが安心だと感じています。
大型家具にはメーカー専用品が安心
大型本棚には、家具の高さや重量に対応したメーカー専用の耐震器具を選ぶほうが安心です。特に天井との間でしっかり支える突っ張り棒は、賃貸でも取り入れやすく、有力な選択肢になります。
一方、テレビボードは本体よりもテレビの転倒対策が重要です。そのため、メーカー製の耐震ジェルや耐震ベルトを活用すると、地震時の落下や転倒リスクを軽減できます。
テレビの転倒防止ベルトなどを取り付ける場合は、テレビやテレビボードの取扱説明書を確認し、メーカーが指定している固定箇所や方法に従ってください。背面板があっても、材質や構造によっては固定箇所として適さない場合があります。
家具の高さや構造に合わせて対策を使い分けることが、安全性とコストのバランスを取るポイントです。
賃貸でもできる耐震対策で大型家具を安全に使おう
賃貸で本棚を買い替えたものの、「壁に固定金具は使えないし、耐震対策にあまり費用もかけられない」と悩むこともあると思います。しっかり固定するなら突っ張り棒などの専用器具が選択肢になりますが、家具の数が増えれば費用もかかります。
一方、内閣府の防災情報では、折り畳んだ新聞紙を家具の下に敷いたり、天井との隙間を段ボール箱で埋めたりする方法も紹介されています。
さらに、重たい物は下段に収納し、家具の上には重い物や割れやすい物を置かないなど、普段の使い方を見直すことも大切です。
賃貸だからと大型家具を諦めるのではなく、設置環境や予算に合った方法を組み合わせながら、できる範囲で安全対策を取り入れてみてはいかがでしょうか。

